さっそく3DS LLの分解に取り掛かる。まずは、メイン基板が格納されているとみられる下側筐体からだ。裏面を見ると、2本見える(図1)。それを外すと、下側筐体の裏面カバーが外れた(図2)。中からは電池が。搭載するLiイオン2次電池の容量は1750mAhと、3DSの1300mAhよりも増えている。


裏面カバーを外した後、ネジが4本見える。これを外せば、筐体は開きそうだ。いずれもプラス・ドライバーで簡単に外せた。
ネジを外し、筐体を開こうと試みる。が、開かない(図3)。どうやらヒンジ部分の付近が何かで止められているようだ。ヒンジそばの裏面には、ゴムの小さなカバーが見える。これが怪しい。マイナス・ドライバーでほじくると、下にネジがあった。小さなゴム・カバーは2カ所あり、それぞれにネジが隠れていた(図4)。このネジを外すと、簡単に開いた。下側の裏面の筐体を止めていたネジは計6本あったわけだ。



筐体を開くと、メイン基板が目に飛び込んできた(図5)。ぱっと見たレイアウトは、3DSのメイン基板とほぼ変わらない。ゲーム・ソフトを挿抜する、大きなスロットが中央部に配置されており、そのそばに無線LANモジュールが実装されている。同モジュールの基板を見ると、「HON HAI」のロゴがあった(図6)。この他、韓国Samsung Electronics社のメモリが、無線LANモジュールのそばにあった。「KLM2G1DEHE」との刻印がある(図7)。
続いて、メイン基板を筐体から取り出そうと試みる。

③メイン基板を取り出す
下側の筐体を開くと、メイン基板が実装されていた。メイン基板をより詳細に見るために、筐体から取り出そうと試みる。基板は、緑色のネジで固定されている。計10カ所ある。ネジ数が多いと感じたが、子供が乱暴に扱う製品だけに、しっかりと固定しているのかもしれない。10本のネジと、メイン基板に接続されているフレキシブル基板を外して、メイン基板を筐体から取り出す(図1)。無線LANモジュールと接続されている同軸ケーブルが邪魔で、メイン基板を完全に取り出せない(図2)。そこで、メイン基板から同モジュールを外した。ボード・ツー・ボードのコネクタを介して接続されていた(図3)。モジュールを外した後、同軸ケーブルも取り除いた。
メイン基板の裏(ユーザーが操作時は表側)を見ると、ほとんど部品が実装されていない(図4)。メイン基板の裏面のレイアウトも3DSとほぼ同じだ。「93045A4」という刻印のある半導体チップと、その周辺に複数の受動部品がある程度だ。その裏側には、SDメモリーカードのスロットと、Liイオン2次電池用の接続端子があった。そのため、この半導体チップは、電源ICとみられる。電源ICの配置は、3DSとほぼ同一だ。
メイン基板の表と裏には、やはりメインCPUがない。3DSと同様に、ゲーム・ソフト用スロットの下に実装されているのだろう。では、同スロットを外してみますか。
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